ヌクヌク横濱物語

第64話 ヌクヌクとAI暮らし

家電ショップにて、AI家電コーナー「どんどんAI家電が増えているヌク。」「すごいヌク!」
「このままいくとコンピューターに支配される未来になるかもヌク!」「こわいヌク!」
「あっ」
「困っているみたいヌク!」
「お手伝いしましょうかヌク。」
「ありがとうございます。テレビ売場に行きたくて...」「テレビ!?」「お店の人を呼んでくるヌク。」
「オリンピックやパラリンピックを楽しみたいのに、今のテレビの調子が悪くて。」「テレビを楽しむ!?」
「今は音声放送付きの番組が増えて、内容がよくわかるようになったのよ。」「そうなんだヌク!?」
〝メールです〟「あ、ちょっと失礼。」
スイスイ「スマホ操作が早いヌク!!」
〝おあずかりのメールは1件です〟「すごい!音声でメールを読み上げているヌク。」
「うふふ、色々と驚かせちゃったかしら?」「すごすぎてついていけないヌク!」
「AIの発達のおかげで道案内からスケジュール確認、明日の天気まで必要な情報を得られやすくなったのよ。」「明日の天気を教えて。」〝明日の天気は...〟
「他にもね...」「うんうん」「お店の人を連れてきたヌク!」
「こっちこっち」「お客様、大変お待たせしました。」
「新しいテレビでオリンピックを楽しんでヌク!」「ありがとう」
「AIがこんなに目の不自由な人たちの役に立っているなんて知らなかったヌク。」「そういえば今日の買い物のメモは?」
「あれ?もしかして落としたヌク!?」「ぼくたちはいつまでもアナログ生活ヌク。」おわり

作者プロフィール

犬と暮らすイラストレーター セツサチアキ

イラストレーター、デザイナー、絵本コラボレーター
東京都出身

ホンダの社会貢献活動キャラクター「犬のフィランちゃん」のキャラクターデザインを皮切りに、商業デザインの世界に入る。
以降、動物や人物のイラストを中心に、企業のポスターやDM等のデザインを手掛ける。
作品は、大好きな動物への愛情や優しさが溢れる柔らかいタッチが特徴。

2011年以降は、一般社団法人盲導犬総合支援センターのチャリティーグッズ商品企画からカタログのデザインまで幅広く担当。
2014年、同社の公式キャラクター「もうどう犬 エルくん」のキャラクターデザインを担当。
「もうどう犬 エルくん」が主人公のショートストーリーや、その他チャリティーグッズとして盲導犬を主人公にした物語の創作活動も行い、活躍の場を広げている。
2015年から、お客様の愛犬の写真とエピソードをもとにして制作するフルオーダー絵本「お守り絵本」の創作活動も開始。